【子供の貧困】

今回は貧困の中でも、子供の貧困というテーマに焦点を当ててお話していきたいと思います。

(前回は「日本の貧困問題について最新所法と共に要点を明快に!」http://care-send.com/?p=232&preview=true

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ちょうど一年前のことになりますが、2016年の8月に放送されたNHKの子供の貧困についての特集で、出演した女子生徒についての意見がネットで飛び交い、一時期話題になりました。

この特集では高校生の貧困問題を取り上げており、高校3年生の女子生徒が登場し、家にエアコンがなく、首に保冷剤を撒いて猛暑をしのぐのが彼女の家庭では常だったこと。家庭の経済的な問題から、望んでいた専門学校入学を断念し、就職するか、職業技術校に進むか迷っていると貧困家庭に生まれ育った自身の人生を語りました。

ここまでだと、みなさんのイメージする貧困状態とそう大差ないと思います。ではなぜ、この特集が問題になったか、不思議ですよね。
 
それは、この女子生徒の私生活にありました。
 
テレビに映った女子生徒の部屋には二万円分くらいの漫画がタンスに並んでいたり、女子高生の風貌が、メイクやネイルを施していたりなど、私たちの想像する貧困とは少し異なる点があったのです。この事実と、番組で扱われる彼女の立ち位置の違いに世間は反応したのです。
 
ここではっきりさせたいのは、「彼女は本当に貧困だったのか?」ということですよね。
 
 
 ここでキーとなってくるのが、前回の記事でお話しした、「相対的貧困」という言葉です。 
 

子供の貧困とは?

事実、彼女は紛れもない貧困家庭に育った子供でした。しかし、視聴者の皆さんが違和感を覚えてしまった原因は、日本の貧困のイメージが狭すぎる点にあります。

相対的貧困の家庭に育つ子供は、

「みんなと同じように水泳教室に通いたいけど、できない」

「友達と買い物に行きたいけど、お金がないから買い物ができない。だから友達とは遊ばない。そうしたら友達がいなくなってしまった。」

というような状況にいる子供のことも指すのです。彼らは日本の相対的貧困の定義でいえば、貧困家庭に育つ子供となります。

このように貧困のイメージの違いが社会に蔓延している日本ですが、実際のところ日本は子供の貧困と全くかけ離れた状況にいるわけではないのです。

実情をご紹介していきたいと思います。

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日本の子供の貧困のイマ

子供の貧困というのは、家庭の貧困状態とイコールになっているため、日本の貧困率の16%が日本の子供の貧困率とほぼイコールになっています。

この16%というのはかなり高い数字で、経済協力開発機構(OECD)の調査による世界の子供の貧困率ランキングで見ると、日本は9位に属します。

1 イスラエル
2 トルコ
3 メキシコ
4 チリ
5 スペイン
5 アメリカ
7 イタリア
7 ギリシャ
9 日本
9 ポルトガル

 

世界平均は13%であるのに対してこの数字とこの順位。あまり貧困を身近に感じていない人からするとこの結果は驚きではないしょうか。

続いて日本国内での都道府県別貧困率を見てみましょう。

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沖縄(29.3%)
高知(21.7%)
鹿児島(21.5%)
大阪(20.0%)
宮崎(19.9%)

ちなみに最下位は静岡県の9.4%です。

一位の沖縄県の貧困率は非常に高いですね。子供の貧困率が県としても問題として大きく捉えられている沖縄県では、子供の貧困対策として様々な策を講じています。その中でも全国的な普及が行われているのが「子ども食堂」という支援活動です。

現在行われている対策―子ども食堂

子ども食堂とは、貧困家庭の子供や、引きこもりがちな子供、地位社会との関りを断ってしまっている子供、それからその子供たちの親や、普通の地域住民など幅広い人々を対象にした食事提供を主とした支援活動です。

これは地域の社会福祉事業所や、地域ボランティアの集いが食事を用意して、無料もしくは50円や100円といった安価な値段設定で、提供している団体がほとんどです。活動頻度は週に3回の所もあれば、月に2回のところもあり、様々なイベントを用意しているところなど、地域ごとに特色があります。

食事の内容も充実していて、カレーやシチュー、サラダなど、家庭で一般的に出されるメニューを中心に、栄養面も考えられながら提供されています。

さらに、この子ども食堂はただ単に食事の提供だけを目的としているわけではありません。

ここに子供たちが来ることで、日々の生活の安否確認や、家に引きこもりがちな子供だったら、社会に少しずつ出る練習になったり、そこで子供に虐待や育児放棄など、何か問題が起きたらすぐに専門的な支援につなげることが出来るような仕組みもできています。

なぜこの値段で食事を提供できているか。そのからくりは野菜やお米を無料で提供してくれたりする、地域住民との連携や、支援団体の存在が背景にあります。

子供の貧困の対策で有効な手段として、地域のつながりというのはとても重要で有効であることが、近年の子供の貧困対策を通じてわかってきているようです。

 

まとめ

今回は子供の貧困についてお話してきましたが、いかがでしょうか。今回お話したのは子供の貧困対策のごく一部分です。

実際、総務省が去年10月末に公表した2014年「全国消費実態調査」によると、「子どもの相対的貧困率」は5年前の前回より2ポイント減の7.9%に改善したという報告があります。これは今まで放置されていた貧困という言葉が世間で注目され始め、それに伴い各地で様々な施策がなされてきた結果だと思います。

すぐに解消というわけにはいかないでしょうが、長い目で見て、徐々に子供の貧困が改善されていくといいなと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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