電波オークションという名前を聞いてどのようなものかパッとイメージがわきますでしょうか。

電波オークションの説明をする前に、軽く日本の電波についておさらいしてみたいと思います。

 


 

【目次】

・電波とは

・日本の電波事情

・世界の電波事情との比較

・電波オークションの導入によって期待される変化

・電波オークションのメリット

・電波オークションのデメリット

 


 

電波とは

電波とはどのようなところで主に使われているか。日本で電波が使われているシーンの代表的なものと言えば、テレビ放送や携帯電話の通信、インターネットなどがメジャーだあると思います。

そして最近は自動車のITSやスマートグリッドのM2M(マシンtoマシン)といった既存の機械に電波通信を搭載して新たなサービスを行うようになったのももう10年以上も前くらいからの話になります。

さらに目新しいものと言えば、モノのインターネット(Internet of Things)というものが登場しました家庭にある体重計やゴミ箱のようなICT以外の機器に無線が使われ、冷蔵庫などで言うと自宅にいない状態で中身を確認することができたりする最新のものも登場しています。

 

今までは無線通信自体を価値もあるものとして消費者には利用していましたが、今は既存の製品の価値を高めるため、製品に無線通信にプラスするといったスタイルに変化しつつあります。

 

日本の電波事情

 

日本では多くの電波がビジネスや経済、国民の私生活などで利用されており、その使用できる電波の周波数には限りがあります。

しかし、現在の日本の電波の限界量に対する利用者の配分には不公平が生じています。

そこで、既存の電波の価値を考え、使える周波数をオークションにかけて売り、必要とされているところで公正に、かつ社会にとって効率的に電波が使用されるようにしようという考えが、この電波オークションの仕組みとなります。

しかし、日本の現在の電波事情としてはこの電波オークション制度は利用されておらず、総務省に申請をして、総務省によって割り振られた電波を使用する形式を取っているのです。

その割り振られる電波の種類は以下の二つで、主なものとしてはVHF帯とUHF帯というものがあります。

 

<VHF帯>

VHF帯は主にFMラジオや消防無線、警察無線など公の通信に使われることが多い無線となっています。

VHF帯はチャンネルが少ないため、こういった消防など公共的なものに多く割り当てられているのが現状です。公ではない用途の簡易無線の場合、VHF帯は9chしか回線がないため、デバイスが増加すると回線の混戦が予想されるため、一般で使われる無線としては使用の許可がほとんどでないと言われています。

 

<UHF帯>

対してUHF帯は主にテレビ(13-62ch)や携帯電話、MCA無線、ハンディトーキーなど、VHF帯と比べると比較的一般人の利用目的によらない用途に使用されることが多いようです。

UHF帯の回線の通り方や性質上、ビルなど建物内での通信は、このUHF帯の方が適しているとも言われています。

 

世界の電波事情との比較

上記のような日本の電波事情とは対照的に、諸外国の電波事情はアメリカをはじめ欧州各国では電波使用枠をオークションで入札する電波オークションシステムになっています。

最初に始めたのはニュージーランドでした。しかし当初はその運営がうまく回っておらず、現在の電波オークションのモデルとなるような清楚の確立が達成されたのは、その後、1996年にアメリカがモバイル通信を対象にオークション方式を導入時のことだと言われています。

 

アメリカもそれまでは日本と同じような割り振られた電波回線を利用する俗に「美人コンテスト」と言われる形式をとっていましたが、1994年に希望者にランダムに免許を与える抽選方式を経たのち、アメリカでは電波の配分にオークションを利用することを決定したそうです。

 

電波オークションの導入によって期待される変化

もし日本がこのような電波オークション制度を導入した場合、どのような経済効果が見込まれるのか。それは日本のGDPに置き換えると10兆円を超える規模にも上ると言われているくらいの物のようです。

 

電波オークションのメリット

メリット

・オークションにおる税収で、大規模な財源になる

・電波使用の天下り規制が可能

・新しいテレビ局などの新たな回線利用業者の参入が容易になる

・電波周波数を有効利用できる(細かく切り売りできるため)

・独立の電波管理機関の登場が期待される

・今の日本で携帯電話会社に不利でTVやラジオの放送局に有利な電波使用状況を改善できる

中でも一番のメリットはオークションによる税収入で国庫が潤うというところでしょう。

世界的にも新しいことに挑戦するわけではないため、リスクもおおくないですし、見込める経済効果のほうが圧倒的に多いと言われています。

 

電波オークションのデメリット

・既存の各テレビ局の反勢力

・切り売りする手間が既存の制度のままでは煩雑

・資金力のある大企業が買い占めする可能性がある(≒中小企業が参入しにくくなる)

・また転売目的での不正入札が増える

・現在の管理を担っている総務省の天下り先がなくなる

・放送通信から献金を貰っている政治家に影響がある

 

 

最後に

 

いかがでしたでしょうか。GDPの上昇にも大きく貢献するこの電波オークションは、世界で未導入となっているのは日本を入れてアイスランド、ルクセンブルクの参加国となっています。

メリットデメリット様々存在してはいる新制度ですが、先ほどお話したようにデメリットに勝るメリットが多く期待されるため、制度の導入が期待されているのも事実です。

政治との関係性もあるため、今後の動きに注目の電波オークションです。